追放勇者・第一幕

アルルカン編-2章・燻る勇者達

オーディスにも掴みきれない第三の勇者、それはアルルカン内にもう一人いた。そしてその人物は今舞台上で声を張っている。「いいわぁ~お姉さんは貴女みたいなブサイクと違って!婚約者候補だっているからねぇ~おっほっほっほ~」主役としてではない。成功を…

アルルカン編-4章・光の洪水

アルルカン、夜の下層――。水煙とスチームが漂う路地裏。パイプの上でサタヌスが腕を組み、不機嫌そうにガイウスを見やった。「上層はスリ行くときしか行かねぇんだが、仕方ねぇ」サタヌスは手早く壁を駆け上がり、屋根の上に飛び乗った。その背中を追いかけ…

アルルカン編-3章・出会いとスラムと

アルルカン下層、ノワール区の夜。屋台が並ぶ通りには、配管の蒸気を再利用して煮炊きする煙が。町の商家やホテル、上層のレストランが「廃棄」するクズ野菜。切れ端のソーセージ、賞味期限ギリギリ(どころか1週間切ってる)肉。スープ鍋の中は「キャベツの…

アルルカン編・1章-勇者の門出

アルキード峠-またの呼称を小アルキード。勇者の国と言われる「アルキード王国」でも。最も端っこにある街にして、勇者として武勲を立てるものも。志半ばに散るものも、全ての勇者がこの小アルキードを通るという。当然-それは「勇者でなくなってしまった」…