嫉妬界

魔界の果て-嫉妬界
首都・エンヴィニア
性質・嫉妬
―ここには何もない。「すべてがあった痕跡」だけが残る。

魔界最果て、“無”の灰大地と真紅の海に包まれた死の世界。
首都は伝説の帝都エンヴィニア――かつて感情と欲望の坩堝だった場所。
だが今は無音、無魔力、無酸素の“無慟海”に沈み、全てが失われた。
地上も空も赤紫のフィルターで覆われ、地平線の先には何もない。

「嫉妬という感情そのものが否定された」ために全てが消えた――魔界最大の虚無。
大帝国の遺跡だけが赤い海底に残り、魂に共鳴した者のみが“正しい姿”を見る。
ここでは魔法も科学も通用せず、音も光も感覚も意味を失う。
極大魔法の実験場にされるほど、誰も寄りつかない究極の“空白”。

かつてのエンヴィニア帝国は、“嫉妬を力とする美と進化の狂信国家”だった。
王家は「他を羨ませる」ため容姿・才能・魔力を極限まで研ぎ澄まし、整形&教育虐待も日常。
政略結婚=拉致監禁、花嫁候補は地下で幽閉&洗脳。断れば消滅…ヤバすぎる慣習。
子供は「嫉妬させられる」訓練を強いられ、同世代がいなければ鏡や人形と競争。

“感情魔術(インヴィディア体系)”で他人の嫉妬を吸収・呪詛化する、妬みの魔法国家。
髪は「魔界一の漆黒」、瞳はエメラルド、声は異様に落ち着き…全ては“妬ませるため”。
最後は深淵の波に飲まれ、超禁呪《マナ・デストロイヤー》で国ごと消滅。

その後、嫉妬界は“すべてがあった痕跡”だけを残し「無」に還った。
今は“存在を否定された感情が集まる地”。わずかに残る伝承や記憶だけが、この地を語る。
ここで恋人同士がデートすると結婚できるジンクスは、誰も来ないから永遠に伝説のまま…。

首都・エンヴィニア

魔界最大・最強の古代帝国の首都、今は伝説だけが残る滅びの都。
由来は“Envy(嫉妬)”+“near(近い)”、妬みと野心が渦巻く感情の坩堝。
瘴気に満ちた空は常にライムグリーン、街全体が幻想的な毒気に包まれる。

ゴシック建築の屋根が密集し、塔の群れが不気味なまでに整然と並ぶ。
中心に鎮座するのは王家のシンボル「螺旋城」。龍穴の上に建つ呪物建築。
この城は“どんな戦火・災厄にも落ちなかった”とされる魔界最強の守り。
城の内部は迷宮と化しており、王家の秘密と呪いが眠る聖域。

過去は美と進化を狂信的に追い求め、全ての芸術と魔術の中心地だった。
住民は皆「他者を羨ませる」ためだけに才能や美を磨いた、徹底した競争社会。
街の美学は「嫉妬=美」。あらゆる装飾や演出が他者の羨望を誘うために仕組まれる。

魔界最古・最大の劇場「アルヴ座」が存在。
ここで“魔界のシェイクスピア”アルヴが生まれ育つ。
帝都全体が“感情魔術”のフィールドで、来訪者すら“何かを羨む”衝動に駆られる。
絶頂期には世界中から芸術家と魔術師が集結、「ここで認められたい」者が後を絶たなかった。

その美と情念の果て、“超禁呪マナ・デストロイヤー”の発動で帝国ごと消滅。
現在は“無”と化した赤紫の虚無、だが廃墟の王都だけは真紅の海底にその姿を残す。
伝説の遺跡・劇場は“共鳴する魂”のみが正しい姿を見れるとされるロマン枠。
すべてを失ってなお「美」「嫉妬」「舞台」が語り継がれる、魔界随一のロマン帝都!

《超禁呪兵器・マナ・デストロイヤー》

魔界最古・最強の“魔素破壊兵器”。
別名「嫉妬の終焉装置」「魔界版オキシジェン・デストロイヤー」。
発動と同時に、周囲すべての魔素・命脈・記憶を根源から分解・消去。
特に水中/地底での制御に特化しており、“海”や“地脈”ごと世界を書き換える暴力的パワー。
効果範囲内の生物・霊体・神格すら「マナ死」に至る。魂も残らず即・消滅。

【運用の条件・副作用】
使用者も即死。魂そのものが消える=痕跡ゼロ。
陸地・空中で使うと次元崩壊(=世界ごとアウト)なので水中・地底のみ可。

発動した場所は「永久的にマナが枯渇」。“虚無領域”が生まれ、永遠に回復しない。
“使われた記録”さえ消去されるため、伝説化&教典からも章ごと抹消。

唯一の実戦:エンヴィニア王都水没事件。
かつての“嫉妬帝国”を一夜で沈め、無慟海(むどうかい/死の海)を生み出した。
「誰が発動したのか」は未だ謎。王家の闇・裏切り・邪神介入など諸説あり。
魔界の科学・魔術・宗教・神話、全ての分野で“絶対に使ってはいけない兵器”の象徴。
一部マッドサイエンティストや禁呪マニアの間では「一度見てみたい」憧れの対象。

代表施設など

無慟海

嫉妬界全域に広がる赤黒い“死の海”。
超禁呪《マナ・デストロイヤー》発動で帝都ごとすべて消し飛んだ跡地。
マナも酸素も魂も、一切合切“完全消去”された魔界史上最悪の消滅ゾーン。

海面は常に赤黒く淀み、不気味な静寂が漂う。
内部は完全な無酸素・無マナ空間、科学も魔法も何も通用しない。
どんな潜水具も魔法装備も、入った瞬間に“故障”または“即死”コース。
不死者や超再生持ち以外は10分も保たず窒息死、サバイバル不可能エリア。
魔界屈指の「デスゾーン」として恐れられ、冗談抜きで帰還例はほぼ皆無。
昔の遺物や記憶が時折、波打ち際に打ち上がる…それも幻想のようなもの。

それでも“エンヴィニアブーム”で注目が集まり、聖地巡礼者が増加中。
浜辺はロマン求めて訪れる若者やカルト好き、劇団系オタクの新名所に。
近年は「無慟海サマーフェス」や幻影劇のイベント会場にも選ばれる。
かつては“死”しかなかったが、今は「生」の気配が徐々に戻りつつある。

伝説では、魂が強く共鳴した者だけが沈んだ帝都や劇場跡を目撃できる。
波の彼方には、消えた王家の螺旋城やアルヴ座の幻影がちらりと現れることも。
赤い空と海に沈む夕陽は、今も「失われた美と虚無」の象徴。
「何もかも失われた」先に、もう一度物語が始まる唯一の場所。

カフェ・ティニ-レプリカ

元はエンヴィニア帝国時代、
王都の裏路地に実在した老舗喫茶「カフェ・ティニ(影のカフェ)」の再現店。
無慟海ブームに合わせて期間限定コラボカフェとして開店。
再現度が異常に高く、「まるで時間旅行したみたい」とSNSでバズる。

妬帝式料理(淡い薬膳・ハーブ・緑と赤の映え料理)がガチで美味く、胃が弱い魔界人に大人気。
当初は「期間限定」だったが「やめないで」コールが殺到、ついに無慟海そばで常設化。
赤い海を眺めながらぼーっと妄想に耽る“ロマン難民”たちの聖地と化している。

レプリカと言いながら「記憶の残響」に引き寄せられるのか、
ガチで本物っぽい不思議な現象が絶えない。
グッズ展開も激アツで、ティーカップや看板、妬帝式レシピ本まで即完売。

聖地巡礼系インフルエンサーの打率No.1スポット。
店員もコンセプトガチ勢、制服もエンヴィニア時代そのまんま再現。
今や無慟海そば最大の観光&メンタルリセット聖地。
「ロストロマンはここで味わえ!」が合言葉。

アルヴ座 ― 魔界最古にして最も美しき舞台

魔界創世期から存在すると言われる、“最古にして最大”の劇場。
嫉妬帝国エンヴィニアの中心にあり、唯一“赤色”で彩られた異質の聖域。
座長は天才舞台作家アルヴ=シェリウス。“魔界のシェイクスピア”と称される伝説的人物。
彼の作品は、愛・自由・罪・救い――あらゆる“情念の形”を赤裸々に露出させることで有名。

エンヴィニアの価値観「嫉妬=美」を演劇に昇華し、魔界演劇文化の基盤を作り上げた。
舞台装置は魔術仕掛け、観客の感情と共鳴して場面が変化する“生きた舞台”。
劇場内の赤は、アルヴの赤〜橙のグラデ髪に由来するという説がもっとも有名。
別説として「臓物の赤」
“美しいものの内部は常にグロテスク”というアルヴの思想を示すとも。

座席は円形、“観客全員が互いを観察し嫉妬し合う”配置。視線すら演劇の一部。
黄金期には世界中から演者が集まり、「アルヴに殺されてもいい」と本気で言う者までいた。
名作の多くは“嫉妬界の滅亡”を暗喩しており、観客の心に棘のような余韻を残した。
アルヴ作の脚本は現存数が極端に少なく、海底の王宮か劇場跡に眠っていると噂される。
帝国崩壊後、劇場は無慟海に沈み、今も沈黙のまま海底に佇むと言われる。

エンヴィニア(嫉妬界)の食文化

エンヴィニアの料理は“現存しない料理”。
でも「想像より淡く優しい味だった」という記録が、逆にロマンを加速させてる。
魔界の一般的な料理は基本 カロリーの暴力・旨味の殴打・塩分の刺突。
だからこそ「淡い味」「静かな美味しさ」「ハーブの香り」が逆に刺さる。
こうして現代で再構築されたのが 妬帝式(とていしき)料理。

サブカル層・劇団関係者・メンタル疲れ気味の悪魔たちの間で人気。
「濃い味に疲れた日」「胃が休みたがってる日」に妬帝式を選ぶ魔族が多い。
特徴はとにかく“落ち着く”こと。
苦味、青さ、淡い旨味、気づけばスッと消える余韻。
“嫉妬”という激しい感情を扱う国なのに、妙に静かというギャップ萌え。
ガツンとは来ないけど、気づいたらハマるタイプ。

ポスターはだいたい赤の背景に緑の料理で、意味深にオシャレ。
海底遺跡の記録が元だから、誰が作っても“本物かどうか分からない”。
その曖昧さもまたロマンになってる。

代表人物

【カイネス・ヴィアン】

エンヴィニア帝国の頭脳にして、マナ・デストロイヤー生みの親。
マナ・デストロイヤーを開発し“世界を消す引き金”を作った科学者として。
伝説級の悪名と天才性を両立する男。
現在は無慟海の伝説化とともに“消えた頭脳”扱いだが
一部のロマン勢からは「彼の研究こそがエンヴィニアの美学」と語り継がれている
血縁は遠くレイスに繋がり、エンヴィニアの矛盾美学を象徴する存在

【アルヴ=シェリウス】

“悲劇の父” “魔界のシェイクスピア”
唯一「緑を尊ぶ帝都」で真紅を纏った天才劇作家。
王族の陰謀で「エンヴィニア最大の粛清」時に処刑済み。すでに亡霊扱い。
だが、死してなお“彼の言葉と遺志”は帝都に残り続け、レイスたちの運命を後押しする唯一の炎。

下戸で甘党、ホットミルクを愛飲。
王族のクレーム手紙を折り紙にして遊ぶ豪胆さ、皮肉屋だけど情に厚い。
“ピュアレッド”な芸術派、だけどどこか寂しがり屋。

【サロメ・エンヴィニア】

「魔界で最も美しかったものは?」
それは淫魔の女王ではない、エンヴィニア最終王女である。
整形し「妬まれる顔」を作り上げる王族で唯一「整形しなかった」絶対の王。

令嬢の仮面を完璧に被ってるが。
心の奥では「嫉妬」「美しさ」「時代の流れ」すべてを飲み込む覚悟と狂気が共存。
“国を閉じた女”にして、魔界の嫉妬の擬人化。