GZ-GROUNDZERO

世界は一度滅んで、新たなる時代が始まった
「GROUND ZERO」

世界は一度、完全に終焉した。
地上は核で焼かれ、カレンダーの「西暦」は意味を失い、
“国”や“神”といった旧時代のすべてが灰になった。

救世主(メシア)は来なかった。
「最後の審判」は、誰にも見届けられることなく幕を下ろした。
そして今、世界は――審判なき新時代へ。

◆ 魔族の本能とカワイイの再定義

Q. 魔族はなぜ人間を酷い目に合わせるの?
A. かわいいから。

魔族にとって「かわいい」とは「中身を知りたい」本能。
だから「泣かせてみる」「壊してみる」が愛情表現。
それは悪意ではなく、興味そのもの。
ウサギを解剖する子供の“純粋な残酷さ”にそっくり。

魔族は「邪悪だから」魔族なのではない。
本能で「人間を模倣」するから魔族。
でもその“模倣”はどこかズレていて、ときに究極の悪にも見える。

◆ グラウンドゼロ以降の「KAWAII」

核で焼かれても、まだ瓦礫の隙間に転がるぬいぐるみたち。
でも、もはや“ただ可愛いだけ”じゃ誰も見向きしない。
みんな“壊れかけ”や“噛みつきそう”“呪われそう”な新種KAWAIIにゾッコン。

「カワイイ=ただ守るもの」なんて価値観はとっくに死んだ。
GZ以降のカワイイは、“危険”“壊れかけ”“呪われそう”――
むしろ“壊したくなるほど愛おしい”暴力性と紙一重。
壊れたぬいぐるみ、噛み跡だらけのマスコットが大人気。
「かわいい」は“生き延びて歪んだ”本能的な引力へ進化した。

魔族が「人間の隣人」になるまで

ストラス登場と“アイドル革命”

かつて魔族の“歌”は「疑似餌」、獲物を狩るための手段だった。
だが“ストラス・エフェクト”によって、歌は「隣人と生きるもの」へ進化。
「泣かせるより、笑わせる方が面白い!」
これが魔族社会の価値観すら変えた。

◆ 大災害以降の「天使」たち

かつて天使たちにとって「メシア降臨」は救いの絶対条件だった。
だが現実は――最後の審判は誰にも目撃されず、ADは瓦解。
“救い”も“神”も来ないまま、天使たちもアイデンティティ・信仰の根を失う。

多くの天使が「祈る意味」を見失い、苦悩と彷徨の中にある。
そのなかで「それでも祈る」姿勢を貫くガブリエルの存在感は圧倒的。
その姿は“祈り”そのものが絶滅危惧種になった世界の奇跡
魔族も人間も、かつての“天使像”にない「壊れた後の神聖さ」に思わず息を飲む

今の世界で祈ることは、“叶わぬ約束”にしがみつく愚かさとも取られる。
けれど“それでも立ち止まらず祈る”姿こそ、新時代の聖性として再評価されている。

「約束のメシアは来なかった。それでも祈る者が、天使と呼ばれる。」

◆ カワイイ=祈り・生存・危うさ

“かわいい”は「祈りのカタチ」「生きるための戦略」「本能の危うさ」に再構築された。
人間もただ守るより“怖いけど惹かれる”を本能で求めてる。
GZは、世界の終わりじゃない。
新しい美学と、壊れたカワイイが生まれた「本当の始まり」だ。